参議院議員選挙で自民党が大敗し、民主党が参議院の第一党となり、いよいよ日本も本格的な二大政党制に近づいてきた。自民党を支持するか、さもなければ民主党を支持するというパターンが多くの有権者の間で定着してきたといってよい。過去十数年の政治改革の成果が現われたのであって、その意味で、日本政治は健全化しつつある。 さらにいえば、批判は多いが、安倍首相が早々に続投の考えを明らかにしたのも健全化の現われではないか。首相を決定する専権が衆議院にある以上、参議院選挙の結果がいかなるものになろうと、それによって首相の地位が影響を受けるべきでないという安倍首相の考え方は、現在の政治制度が想定している考え方だからである。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン