よく社会面に出る記事である。生後一年にもならない赤ん坊を「同居している義理の父親」が、何度も床に叩きつけて殺した、という種類の話。警察が捕えた容疑者の職業は、たいてい「無職」、年齢はどうかすると十代である。 それを裏返したような事件も、近頃は多い。秋田県の彩香ちゃん殺しはそれだった。かわいそうに幼女は、実の母の手で橋から突き落とされて死んだ。 望まれずに生まれた子の受難である。母親は性行為がどんな結果をもたらすか、知らないではないが、深く考えるのが面倒臭く、男は雄の本能むき出しで迫ってくる。つい許しちゃう。二度三度と繰り返す。そのうちに、できちゃう。
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