饗宴外交の舞台裏
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スープでもてなし 仏露連携のリバイバル
ロシアのメドベージェフ大統領が三月一日から三日まで、初めて国賓としてフランスを訪問した。「フランスにおけるロシア交流年」の機会に合わせた訪問だったが、米欧各国はこの成り行きを注視した。 というのも、両国がかつてない広く深い協力に踏み出すのではないかと見られていたからだ。初日、フランスのサルコジ大統領との首脳会談がもたれ、これが確認された。 両首脳は共同記者会見で明らかにした。フランスからロシアへのミストラル級強襲揚陸艦四隻の売却交渉の開始。ロシア国内の鉄道建設のための合弁会社設立。ロシア最大のエネルギー会社、ガスプロム子会社への仏企業の出資。欧州とロシアの新しい安全保障機構の構築――政治、経済、軍事など広範な分野での合意だ。

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