品質の良い物を低価格で欲しい。これは消費者の当たり前の欲求だ。消費者がリードする経済構造となってその欲求はますます強まっている。しかし、その陰で企業は、「乾いた雑巾をさらに絞る」果てしのないコスト削減努力を強いられる。コスト削減はモノづくりの現場である工場ほど厳しい。自動車などでは車体塗装の厚みをミクロン単位で調節するなどして五〇銭、一円という削減コストを積み上げていく。そして本命は、システムを導入しての人員削減。「システムを導入すればコストが削減できると考えるのは大きな間違いだ。大切なことは、一人ひとりが徹底的にムダを排してパフォーマンスを上げ、そのうえで能力を発揮できる多様な場を自ら創造していくことだ」
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