国際論壇レビュー

ブッシュとブレアは「嘘」をついたのか

 バグダッド陥落から二カ月がたち、国際政治は、戦争の局面から外交、さらには内政と外交が密接に連関する局面に入った。エビアンでのG8サミットを挟んで、世界各地で頻々と首脳会談が行なわれた。 小泉首相もテキサスで日米首脳会談を行なった足で中東に回り、さらにG8サミットに出席する途中、サンクトペテルブルクでロシア、中国との首脳会談を行ない、帰国するやいなや、ASEAN(東南アジア諸国連合)の首脳との会談、そして韓国の盧武鉉大統領を東京に迎えた。ブッシュ大統領もエビアンのサミットから中東に飛び、シャロン・イスラエル首相とアッバス・パレスチナ自治政府首相の間のロードマップ(行程表)合意に立ち会った。

カテゴリ:
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
田中明彦(たなかあきひこ) 1954年、埼玉県生まれ。東京大学教養学部卒業。マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了(Ph.D. 政治学)。東京大学東洋文化研究所教授、東京大学副学長、国際協力機構(JICA)理事長、政策研究大学院大学学長、三極委員会アジア太平洋地域議長などを経て、2022年4月より再び国際協力機構(JICA)理事長に就任。著書に『新しい「中世」―21世紀の世界システム』(サントリー学芸賞受賞)、『ワード・ポリティクス―グローバリゼーションの中の日本外交』(読売・吉野作造賞)、『アジアのなかの日本』、『ポスト・クライシスの世界―新多極時代を動かすパワー原理』など。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top