経済の頭で考えたこと (51)

元頭取が告白したバークレイズ銀行の汚点

執筆者:田中直毅 2012年7月24日
タグ: ロシア 日本
7月4日、金利不正操作問題で証言後、英議会公聴会の現場から去る前バークレイズ銀行CEOのダイアモンド氏 (C)EPA=時事
7月4日、金利不正操作問題で証言後、英議会公聴会の現場から去る前バークレイズ銀行CEOのダイアモンド氏 (C)EPA=時事

 英銀行バークレイズのLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)をめぐるスキャンダルが次々と明るみになる中、7月8日のフィナンシャル・タイムズの電子版(FT.com)に極めて興味深い寄稿が掲載された。バークレイズのCEOを辞職したボブ・ダイアモンドのかつての上司で、同行の頭取だったマーティン・テイラーによるものである。タイトルは「私もダイアモンド神話に陥落した」。過去十数年のバークレイズの歴史にかかわるかつての部内者、それも旧トップからの一種の告発といってもよい。LIBORの操作が自社や個別トレーダーの利潤動機から生じていたとしても不思議ではないことがよくわかる内容だ。

カテゴリ: 経済・ビジネス
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top