饗宴外交の舞台裏 (87)

ブリュッセルで繰り広げられた米欧和解のディナー

執筆者:西川恵 2005年4月号
タグ: フランス
エリア: ヨーロッパ 北米

 ブッシュ米大統領は再選後はじめての外遊に欧州を選び、二月二十一日から二十四日まで三カ国を歴訪した。最初の訪問地ブリュッセルでの夕食会からは、米欧首脳の並々ならぬ気の配りようが窺えたのである。 初日(二十一日)、ブッシュ大統領はシラク仏大統領を米大使公邸に招いて夕食を共にした。欧州各国首脳の中でもシラク大統領と最初の饗宴をもったのは、フランスがイラク戦争反対の最右翼だったことと無縁ではない。仏大統領との関係回復こそ米欧和解のカギだった。 〈料理〉 オマールエビのリゾット トリュフのソースで 牛肉のフィレ ボルドレーズソースで 野菜とフレンチフライ

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執筆者プロフィール
西川恵(にしかわめぐみ) 毎日新聞客員編集委員。日本交通文化協会常任理事。1947年長崎県生れ。テヘラン、パリ、ローマの各支局長、外信部長、専門編集委員を経て、2014年から客員編集委員。2009年、フランス国家功労勲章シュヴァリエ受章。著書に『皇室はなぜ世界で尊敬されるのか』(新潮新書)、『エリゼ宮の食卓』(新潮社、サントリー学芸賞)、『ワインと外交』(新潮新書)、『饗宴外交 ワインと料理で世界はまわる』(世界文化社)、『知られざる皇室外交』(角川書店)、『国際政治のゼロ年代』(毎日新聞社)、訳書に『超大国アメリカの文化力』(岩波書店、共訳)などがある。
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