黒田東彦・日本銀行総裁が導入した「マイナス金利政策」は、市場に与えたインパクトの大きさに反して、実態面では“不発”に終ったことが明らかになった。3月16日に日銀が発表した2月の「業態別の日銀当座預金残高」を見ると、マイナス金利導入は銀行の行動にほとんど影響を与えていないことがわかる。もちろん、1カ月だけの実績でマイナス金利政策が失敗だなどと言うつもりはない。しかし、黒田総裁の思惑通りにはならなかったのは確かだろう(「日銀当座預金」「準備預金」についてはこちらの記事を参照=2016年2月4日「日銀『マイナス金利』導入の『本当の理由』」)。
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