北朝鮮の動きの中で気になるのは、「崔順実(チェ・スンシル)ゲート」を受けて機能不全に陥っている朴槿恵(パク・クネ)政権への対応だ。「崔順実ゲート」が韓国で10月下旬から問題化し始めると、北朝鮮メディアはこれを異例の迅速さと、異例の詳しさで報道している。北朝鮮への対決姿勢を示していた朴槿恵政権の機能不全に「ざまあみろ」という心理が働いているのはよく分かるが、北朝鮮は、韓国を分かっているようで分かっていない。
現地指導は「民生」から「軍事」へ
北朝鮮メディアは9月22日に、金正恩(キム・ジョンウン)党委員長が9月9日の第5回核実験成功に寄与した関係者と記念撮影を行ったと報じた。金正恩党委員長はこの記念撮影を1つの区切りにし、それ以降は、「大同江注射器工場現地指導」(9月24日報道)、「龍岳山わき水工場現地指導」(9月30日)、「万景台革命史跡記念品工場現地指導」(10月7日)、「柳京眼科総合病院現地指導」(10月18日)、「龍岳山石けん工場現地指導」(10月29日)と民生部門の現地指導を続けて来た。
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