
テレビに映る8月17日のテロ直後に協力しあったラホイ・スペイン首相(右)と、プチデモン・カタルーニャ州前首相。反目した今となっては幻のようだ (筆者提供、以下同)
カルレス・プチデモン・カタルーニャ前州首相のベルギーでの逮捕、保釈の報は、ふたたび欧州メディアの第1面を飾り、「カタルーニャ危機」がヨーロッパに投じた余波は当分収まりそうにない。元来、どういう行動に出るか側近にも予測不能といわれるプチデモン氏は、独立を支持した有権者を置いて卑怯にも逃げ出したのか。それとも何か狙いを持っているのか。いろいろな憶測が飛び交う中、1つだけ確実に成功したことは、「カタルーニャ問題はスペインの内政問題」という態度を続けてきたEU(欧州連合)諸国を、EUの中心ベルギー・ブリュッセルから無理やりに「傍聴席」に引きずり込んだことである。

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