岩瀬昇のエネルギー通信 (19)

「シェール」は「スイング・プロデューサー」たり得ないという「論拠」

執筆者:岩瀬昇 2018年2月23日
『FT』上での論争(左がモース氏、右がマクナリー氏の寄稿、FTサイトより合成)

 

 ムハンマド・ビン・サルマーン副皇太子(当時、現皇太子)が「サウジアラムコ」のIPO(新規株式公開)構想を初めて明らかにして以来(Transcript: Interview with Mohammad bin Salman, The Economist, Jan. 6, 2016)、疑問に思っていることがある。「サウジアラムコ」は、ニューヨークやロンドンなどの証券取引所が要求する「情報開示」をどこまで行うのだろうか、ということだ。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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