風が時間を
風が時間を (27)

まことの弱法師(27)

執筆者:徳岡孝夫 2018年7月1日
カテゴリ: 国際 社会 文化・歴史
エリア: 北米 日本

「今日も朝子さんがみえ、いろいろ教えてくださった」と何度も妻からの手紙にあった。朝子さんは私の幼稚園の同期生で、偶然に知り合った磯村隆文君と結婚して1男1女をもうけた人である。顧みれば朝子さんと私は妙な縁に結ばれている。

 朝子さんと私が育った阪急沿線・西宮北口駅近くの住宅地からは今津線という支線が延びている。神戸女学院・関西学院・小林聖心女子学院・宝塚音楽学校とハイカラな学校が沿線につながっている。朝子さんは聖心へ行ったが幼稚園の頃私とよく遊んでいた。兄さんがいて、ある日私に空気銃を1発撃たせてくれた。

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執筆者プロフィール
徳岡孝夫 1930年大阪府生れ。京都大学文学部卒。毎日新聞社に入り、大阪本社社会部、サンデー毎日、英文毎日記者を務める。ベトナム戦争中には東南アジア特派員。1985年、学芸部編集委員を最後に退社、フリーに。主著に『五衰の人―三島由紀夫私記―』(第10回新潮学芸賞受賞)、『妻の肖像』『「民主主義」を疑え!』。訳書に、A・トフラー『第三の波』、D・キーン『日本文学史』など。86年に菊池寛賞受賞。
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