河野外相「ベネズエラ発言」で露呈した日本「中南米外交」の懸案

執筆者:遅野井茂雄 2018年8月21日
言うは易く行うは難し……(C)EPA=時事

 

 大統領選挙の前倒し強行など強権化を強めるベネズエラのニコラス・マドゥロ政権に対する河野太郎外務大臣の発言が、ベネズエラ外務省の正式な抗議に発展し、波紋を広げている。

 河野外務大臣は8月12~19日の日程でエクアドル、ペルー、コロンビア、メキシコを訪問した。

 8月17日付『日本経済新聞』によると、河野大臣は訪問先のペルーで14日、ネストル・ポポリシオ外務大臣との会談後、「ベネズエラに広範な国民参加を得た民主主義を回復することで一致した」と述べ、マドゥロ政権の正当性を認めないペルー政府の姿勢に同調した。

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執筆者プロフィール
遅野井茂雄 筑波大学名誉教授。1952年松本市生れ。東京外国語大学卒。筑波大学大学院修士課程修了後、アジア経済研究所入所。ペルー問題研究所客員研究員、在ペルー日本国大使館1等書記官、アジア経済研究所主任調査研究員、南山大学教授を経て、2003年より筑波大学大学院教授、人文社会系長、2018年4月より現職。専門はラテンアメリカ政治・国際関係。主著に『試練のフジモリ大統領―現代ペルー危機をどう捉えるか』(日本放送出版協会、共著)、『現代ペルーとフジモリ政権 (アジアを見る眼)』(アジア経済研究所)、『ラテンアメリカ世界を生きる』(新評論、共著)、『21世紀ラテンアメリカの左派政権:虚像と実像』(アジア経済研究所、編著)、『現代アンデス諸国の政治変動』(明石書店、共著)など。
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