岩瀬昇のエネルギー通信 (92)

スキャンダルに見舞われた「モザンビーク」ガス開発プロジェクトの行方

執筆者:岩瀬昇 2018年11月8日
エリア: 中南米 アジア
この混乱を収拾できるか(ニュシ大統領)(C)AFP=時事

 

 筆者の「生育地」とでも言うべき「三井物産」も関与しているガス開発プロジェクトが進行しているアフリカ南東部の国、モザンビークで、不法な融資に絡むスキャンダルが発生していることを、昨日(2018年11月6日)の『フィナンシャル・タイムズ』(FT)の記事で知った。「卒業」してから何年も経っているので、「三井物産」が関与している事業が具体的にどのように展開しているのか、新聞報道以上のことは何も知らない。だが、経済的に遅れている国で天然資源が発見されると、往々にして「資源の呪い」に襲われるだけに、そんなことになりませんように、と祈るだけだ。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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