対中「貿易戦争」だけではない「軍事力」攻防で米国の「焦り」(上)

どことなく習近平主席の表情にも余裕があるような(C)AFP=時事

 

 米中の「覇権」をめぐる攻防は、アルゼンチンで11月30日と12月1日に行われる20カ国・地域(G20)首脳会議の際に予定される米中首脳会談で、一時的に緩和されるとの楽観的な見方も出ている。

 しかし、5G(第5世代移動通信システム)の覇権争いで中国がリードするなど、米国の軍事面での対中懸念は与野党を問わず裾野が広がっており、長期戦となる様相だ。

 首脳会談を直前にし、中国は国営「新華社通信」を通じ、航空母艦3隻目の建造をわざわざ公式に表明したほか、香港英字紙も、中国軍が軍事基地を急ピッチで進める南シナ海で、次世代の無人潜水艦基地の建設を伝えるなど、習近平政権による対米けん制の姿勢はますます顕著になっている。

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執筆者プロフィール
野口東秀 中国問題を研究する一般社団法人「新外交フォーラム」代表理事。初の外国人留学生の卒業者として中国人民大学国際政治学部卒業。天安門事件で産経新聞臨時支局の助手兼通訳を務めた後、同社に入社。盛岡支局、社会部を経て外信部。その間、ワシントン出向。北京で総局復活後、中国総局特派員(2004~2010年)として北京に勤務。外信部デスクを経て2012年9月退社。2014年7月「新外交フォーラム」設立し、現職。専門は現代中国。安全保障分野での法案作成にも関与し、「国家安全保障土地規制法案」「集団的自衛権見解」「領域警備法案」「国家安全保障基本法案」「集団安全保障見解」「海上保安庁法改正案」を主導して作成。拓殖大学客員教授、国家基本問題研究所客員研究員なども務める。著書に『中国 真の権力エリート 軍、諜報、治安機関』(新潮社)など。
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