「自殺」で幕を閉じた「ペルー元大統領」の二面性

執筆者:遅野井茂雄 2019年4月24日
エリア: 中南米
ガルシア元大統領がペルーに遺したものは小さくない(C)AFP=時事

 

 イースターを前にした4月17日、元ペルー大統領アラン・ガルシア氏が自殺した事件は、大きな衝撃を与えている。ブラジルの大手建設「オデブレヒト社」による贈賄に絡み、検察が逮捕のため自宅に赴いたところ、自室で、ピストルで頭を撃ち自ら70年の生涯を閉じた。

フジモリ政権後の歴代大統領に捜査が

 ブラジルの大規模汚職に絡む捜査の過程で2016年、オデブレヒト社が2001年から7億8800万ドルの賄賂を中南米10カ国など12カ国の要人等に払った、との証言が出された。同社がインフラ事業の見返りに周辺諸国にばら撒いた贈賄の全容が明らかになり、地域全体に深い政治不信を刻印してきた。

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執筆者プロフィール
遅野井茂雄 筑波大学名誉教授。1952年松本市生れ。東京外国語大学卒。筑波大学大学院修士課程修了後、アジア経済研究所入所。ペルー問題研究所客員研究員、在ペルー日本国大使館1等書記官、アジア経済研究所主任調査研究員、南山大学教授を経て、2003年より筑波大学大学院教授、人文社会系長、2018年4月より現職。専門はラテンアメリカ政治・国際関係。主著に『試練のフジモリ大統領―現代ペルー危機をどう捉えるか』(日本放送出版協会、共著)、『現代ペルーとフジモリ政権 (アジアを見る眼)』(アジア経済研究所)、『ラテンアメリカ世界を生きる』(新評論、共著)、『21世紀ラテンアメリカの左派政権:虚像と実像』(アジア経済研究所、編著)、『現代アンデス諸国の政治変動』(明石書店、共著)など。
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