「娘たちを産んでも私は処女なの」
というあきの言葉は終わりを迎えた。
長い間の孤独な気持ちから一転、好きになった男との初めての朝を迎えたあきの頬はまん丸に輝いていた。
このまま、どうかこのまま、時が止まりますようにと願う。
自分もいつの日かこの世を去るであろう、その時に思い出すのはこの光り輝く朝の景色かもしれない――。
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