国際人のための日本古代史 (111)

いまこそ考えるべき「敗者」としての「天皇の正体」

執筆者:関裕二 2019年5月10日
タグ: 日本
エリア: アジア
即位を祝う一般参賀で手を振られる天皇、皇后両陛下(C)時事

 

 徳仁親王が即位された。テレビのニュースは、皇室をめぐる話題で持ちきりだ。古代史にかかわる者として、当然のことだが、このところ「天皇とは何か」ばかり考えている。

 なぜ天皇は長くこの国に君臨したのか。こののち、天皇は続いていくのか。国民は、天皇を守っていけるのか……。

 こののち、もし世界中の「王様」がいなくなったとき、「日本はいまだに天皇を推戴しているのか」と、問い詰められるだろう。「なんと、前近代的な」と、批難されるに決まっている。そのとき、日本人は、なんと答えるのだろう。

カテゴリ: カルチャー
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執筆者プロフィール
関裕二(せきゆうじ) 1959年千葉県生れ。仏教美術に魅せられ日本古代史を研究。武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。著書に『藤原氏の正体』『蘇我氏の正体』『物部氏の正体』、『「死の国」熊野と巡礼の道 古代史謎解き紀行』『「始まりの国」淡路と「陰の王国」大阪 古代史謎解き紀行』『「大乱の都」京都争奪 古代史謎解き紀行』『神武天皇 vs. 卑弥呼 ヤマト建国を推理する』など多数。最新刊は『古代史の正体 縄文から平安まで』。
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