賛否両論「MMT」は「日銀・財務省」失策の劇薬となるか

執筆者:鷲尾香一 2019年7月1日
エリア: 北米 アジア
G20財務相・中央銀行総裁会議後、記者会見する麻生大臣と黒田総裁(C)時事

 

 現代貨幣理論(MMT:Modern Monetary Theory)という新たな経済理論が、世界の経済関係者の間で話題となっている。MMTの最大の特徴が、「財政赤字に問題はなく、政府が財政再建を行わなくとも、財政破綻をすることはない」という考え方で、その成功例として、政府債務がGDP(国内総生産)の240%にも達しながらインフレにも陥らず、財政破綻もしていない“日本”が取り上げられているためだ。

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執筆者プロフィール
鷲尾香一(わしおこういち) 金融ジャーナリスト。本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。
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