【短期集中連載】どうなる「米朝中」関係(4)苛立つ「金正恩」と選挙意識の「トランプ」
しかし、今回の板門店会談をドナルド・トランプ米大統領はなぜ提案し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長はこれを受け入れ、さらにこれまで消極的だった実務協議の再開に応じたのだろうか。まず、北朝鮮側の事情を見てみよう。
中国、ロシアへの接近
ハノイ会談の決裂は金党委員長にとっても生涯で最大の挫折であったとみられる。ハノイでの首脳会談で経済制裁解除を勝ち取って帰国しようとしたが、ハノイでトランプ大統領から突き付けられたのは、北朝鮮が全面武装解除する「リビア方式」の要求だった。
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