灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(61)

執筆者:佐野美和 2019年7月21日
自著『雨だれのうた』(昭和22=1947=年刊より。撮影年不詳だが、義江と結婚できた幸せの頂にいたころ)

 もう1つの再会と別れは、義江が盲腸炎で帝国大学病院青山外科に入院していた時、新聞記事を読んで新潟から駆け付け「先生」と泣きながら入って来た女、早苗である。

 義江と早苗の出会いは昭和2(1927)年9月23日。義江の2度目の帰朝の時で、全国68回の独唱会をこなしていた。その中の1つに新潟があった。

 この頃は、もちろんあきとも交際中で、あきは離婚申し出を宮下医師に懇願している最中である。

カテゴリ: 社会 カルチャー
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執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
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