岩瀬昇のエネルギー通信 (171)

「サウジアラムコ」インド石油会社買収はムハンマド皇太子の焦りか

6月の「G20大阪サミット」でもモディ印首相と会談していた(C)AFP=時事
 

 2019年8月12日、サウジアラビア(以下、サウジ)の国営石油「サウジアラムコ」(以下、アラムコ)が、インドのコングロマリット「リライアンス・インダストリーズ」(以下、リライアンス)の、負債を含めて750億ドル評価の石油精製・石油化学部門の20%を買収することに合意した、とのニュースが流れた(『Financial Times』=以下FT=「Aramco to take a fifth of Reliance’s $75bn oil refining unit」)。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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