米国「対中インド洋戦略」の要衝「ディエゴ・ガルシア基地」に勃発した帰属問題

ディエゴ・ガルシア基地に並ぶ米軍の爆撃機(C)AFP=時事
「真珠の首飾り戦略」――。
中国が東シナ海、南シナ海だけでなく、マラッカ海峡からインド洋を経てアフリカ東岸まで及ぶ広大な地域に次々と拠点を築いていく様子が、インドを取り囲む真珠の首飾りのように見えるところからそう呼ばれる、中国の海洋進出戦略である。
中国が「一帯一路」プロジェクトの下に各国に巨額の資金を貸し付け、借金のカタに港湾運営権などを手に入れ勢力を拡大している現状は、昨年10月29日の野口東秀氏による『「一帯一路」で中国「債務の罠」に蝕まれる世界の実情』(上)・(下)に詳しい。

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