岩瀬昇のエネルギー通信 (183)

スーパーメジャー「シェル」が真剣議論している「温暖化対策」経営とは

執筆者:岩瀬昇 2019年10月4日
エリア: 北米 アジア
日本では政府も企業もほとんど議論しないが……(『FT』当該記事より)
 

「More Energy, Less Carbon」という課題に直面して、数十年後の会社のあるべき姿について「ロイヤル・ダッチ・シェル」(以下、シェル)の経営幹部が議論をした、という記事を読んで、筆者はある種の眩暈を覚えた。

 1つは、「More Energy, Less Carbon」という人類レベルの課題を、「シェル」の経営陣が一企業の経営課題として受け止めている、という事実に、である。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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