「多重意思決定」が破綻に追い込む「JDI」元経営陣の告白

執筆者:大西康之 2019年10月28日
エリア: 北米 アジア
資金を準備できるか、それとも法的整理に追い込まれるか……(ジャパンディスプレイHPより)
 

 「日の丸液晶メーカー」ジャパンディスプレイ(JDI)が資金難に喘いでいる。今年4月に発表した増資計画は二転三転。9月には最終契約を結んでいた中国の大手投資会社、嘉実基金管理が離脱を表明し、残るは最大の顧客である米アップルと香港の投資ファンド、オアシス・マネジメント・カンパニーのみになった。9月末に就任した菊岡稔社長は「11月末までに500億円を確保する」としているが、失敗すれば法的整理の恐れもある。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
大西康之(おおにしやすゆき) 経済ジャーナリスト、1965年生まれ。1988年日本経済新聞に入社し、産業部で企業取材を担当。98年、欧州総局(ロンドン)。日本経済新聞編集委員、日経ビジネス編集委員を経て2016年に独立。著書に『GAFAMvs.中国Big4 デジタルキングダムを制するのは誰か?』(文藝春秋)、『起業の天才! 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』(東洋経済新報社)、『東芝解体 電機メーカーが消える日』 (講談社現代新書)、『稲盛和夫最後の闘い~JAL再生に賭けた経営者人生』(日本経済新聞社)、『ロケット・ササキ ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正』(新潮文庫) 、『流山がすごい』(新潮新書)などがある。
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