マクロン政治への「反発デモ」から考える「連帯」と「デモクラシー」

執筆者:渡邊啓貴 2020年3月29日
エリア: アジア ヨーロッパ
デモの次には「新型コロナ」で指導力が問われている(C)AFP=時事
 

 昨年12月以後、フランスでエマニュエル・マクロン政権の年金改革に抗議する交通・公共ストが長期化し、1986~87年の冬の公共スト以来の記録を更新した(2020年1月20日『40日以上「年金改革」反対スト・デモ「マクロン大統領」の苦渋』参照)。

 ストは、マクロン大統領が満額支給年齢の64歳までの年齢引き上げを一旦見合わせ、労使協議によって4月までに財源案を提出するよう指示したことで、一旦下火となった。

カテゴリ: 政治 社会
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
渡邊啓貴(わたなべひろたか) 帝京大学法学部教授。東京外国語大学名誉教授。1954年生れ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程・パリ第一大学大学院博士課程修了、パリ高等研究大学院・リヨン高等師範大学校・ボルドー政治学院客員教授、シグール研究センター(ジョージ・ワシントン大学)客員教授、外交専門誌『外交』・仏語誌『Cahiers du Japon』編集委員長、在仏日本大使館広報文化担当公使(2008-10)を経て現在に至る。著書に『ミッテラン時代のフランス』(芦書房)、『フランス現代史』(中公新書)、『ポスト帝国』(駿河台出版社)、『米欧同盟の協調と対立』『ヨーロッパ国際関係史』(ともに有斐閣)『シャルル・ドゴ-ル』(慶應義塾大学出版会)『フランス文化外交戦略に学ぶ』(大修館書店)『現代フランス 「栄光の時代」の終焉 欧州への活路』(岩波書店)など。最新刊に『アメリカとヨーロッパ-揺れる同盟の80年』(中公新書)がある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top