岩瀬昇のエネルギー通信 (242)

ついに米シェール企業「チャプター11」申請は「大波の前触れ」

反目し合う「原油二大国」で協調できるか(サウジのエネルギー相サルマーン王子とロシアのノヴァクエネルギー相)(C)AFP=時事
 

 読者の皆さんは、「チャプター22」という言葉をご存じだろうか?

 筆者も最近知ったのだが、一度「チャプター11」を申請して、再建に成功し立ち直った会社が、再び「チャプター11」を申請するときに使われるのだそうだ。

 もちろん、厳密にそのような法的手続きがあるわけではないが、いかにも「やり直しがきく」アメリカらしい表現ではないだろうか。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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