灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(96)

執筆者:佐野美和 2020年4月12日
カテゴリ: 政治 社会
エリア: アジア
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』=ダヴィッド社、1956年=より)

 あきは今まで感じたことのないような不安でいっぱいだった。番組を降板し、結党7年になる自由民主党から参議院選の追加公認者として正式発表された。

 選挙戦を前にして、これからどんな困難がふりかかってくるかと思うだけで身体がぎゅっと緊張する。

 頭に浮かぶのはテレビで見た国会中継の男たちが大声で喧々囂々と議論する様だ。この中に自分も入っていかなければならないと思うと、この期に及んで自分は本当に政治などできるのかと恐ろしくなる。

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執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
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