岩瀬昇のエネルギー通信 (264)

「マイナス価格」で米シェール「過去」「現在」から「先行き」を展望する

シェール産業の展望は米石油化学産業にも重大な影響を及ぼす(テキサス州ヒューストン)(C)時事
 

「米シェールは再起するのか?」と題する『フィナンシャル・タイムズ』(FT)の長い記事を読み終わって、最後のところで大いなる違和感に包まれた。

 そこに至るまでは、ふむふむ、そうだ、そうだ、と頷きながら読んでいたのだが、最後の3段落は、どうしてこの観点しか議論しないのだ、と反発心すら覚えてしまったのだ。

 二度手間になるかもしれないが、引っかかった最終3段落を引用してみよう。

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top