灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(101)

執筆者:佐野美和 2020年5月17日
カテゴリ: 政治 社会
エリア: アジア
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』=ダヴィッド社、1956年=より)

 あきの当選は、同時に「タレント議員」という言葉が誕生した瞬間だった。この言葉は、あきを皮切りに未来永劫使われることになる。

 あき自身は、この勝因をテレビの力がほとんどであると実感する。資生堂、そして藤山愛一郎がつけてくれた業界団体の支援の力もあるが、100万票の半分以上はテレビの力ではないかということを肌で感じた。

 すごい時代になったものだ。

 自分の姿かたち、しゃべり方やどんなことを話すのかまで、日本全国の人たちが昔から知っているような対応をしてくれた。それは田舎ほど熱狂的だった。

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執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
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