
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』=ダヴィッド社、1956年=より)
昭和39(1964)年10月25日の東京オリンピック閉幕とともに、池田退陣の一報を受け、藤山愛一郎は外遊最終地のワシントンから舞い戻ってきた。
羽田空港にはあきや藤山派の議員はもちろん、自民党各派閥の幹部らが盛大に出迎えた。
あきは口に出してこそ言わないが、
「好機が来た。これで9年間のウミがたまった自民党は、愛さんによって新しく生まれ変わればいい。総理大臣の顔が変わってもそれを牛耳っているのは、大磯のおじいちゃまだもの」

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