新・マネーの魔術史:未来篇 (45)

ビットコインは「デジタルゴールド」になったか?

執筆者:野口悠紀雄 2020年8月6日
カテゴリ: 経済・ビジネス 社会
エリア: その他
リブラ公式HPより

 

 ビットコインと金(きん)の価格が上昇している。これらは国家を超越した価値を持つために、コロナ危機下の退避先として選ばれているのだ。金がそうした機能を持つことは昔から言われてきたが、ビットコインもデジタルゴールドとしての役割を認められたことになる。

時価総額でビットコインがトヨタを超えた

 ビットコインの価格は、2017年に暴騰して、1BTC=2万ドル程度となった。その後暴落したが、最近では、1万ドル程度まで回復している。

 新型コロナウイルスの感染拡大によって経済の先行きに対する不安が高まり、資金の最終的な避難先としての役割に対する期待が高まっているためと考えられる。

カテゴリ: 経済・ビジネス 社会
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執筆者プロフィール
野口悠紀雄(のぐちゆきお) 1940年東京生まれ。東京大学工学部卒業後、大蔵省入省。1972年エール大学Ph.D.(経済学博士号)取得。一橋大学教授、東京大学教授などを経て、現在、早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論。1992年に『バブルの経済学』(日本経済新聞社)で吉野作造賞。ミリオンセラーとなった『「超」整理法』(中公新書)ほか『戦後日本経済史』(新潮社)、『数字は武器になる』(同)、『ブロックチェーン革命』(日本経済新聞社)、『マネーの魔術史』(新潮選書)、『AI時代の「超」発想法』(PHPビジネス新書)など著書多数。公式ホームページ『野口悠紀雄Online』【http://www.noguchi.co.jp
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