新・マネーの魔術史:未来篇
新・マネーの魔術史:未来篇 (68)

預金をめぐるマネー戦争

執筆者:野口悠紀雄 2021年1月21日
エリア: その他
ディエム公式HPより
 

 電子マネーや仮想通貨が広く使われるようになると、銀行預金が減少する可能性がある。すると、銀行の信用創造と貸出のプロセスに大きな影響が生じる。ディエムや中央銀行デジタル通貨の導入に当たって、これが大きな問題となる。

マネーは銀行の信用創造によっても生み出される

 中央銀行が国債を引き受けることによってマネーが創造されると、前回説明した。

 マネーを創造するには、もう1つの方法がある。

 銀行は、増加した預金の一部を用いて貸出を行う。その大部分は預金となって戻ってくる。そこで、さらにその一部を貸出に出す。このような過程によって、元の預金増の数倍の預金増が実現される。

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執筆者プロフィール
野口悠紀雄 1940年東京生まれ。東京大学工学部卒業後、大蔵省入省。1972年エール大学Ph.D.(経済学博士号)取得。一橋大学教授、東京大学教授などを経て、現在、早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論。1992年に『バブルの経済学』(日本経済新聞社)で吉野作造賞。ミリオンセラーとなった『「超」整理法』(中公新書)ほか『戦後日本経済史』(新潮社)、『数字は武器になる』(同)、『ブロックチェーン革命』(日本経済新聞社)、『マネーの魔術史』(新潮選書)、『AI時代の「超」発想法』(PHPビジネス新書)など著書多数。公式ホームページ『野口悠紀雄Online』【http://www.noguchi.co.jp
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