香港から台湾への距離は、およそ700キロ。東京から広島よりもちょっと遠いぐらいである。フライトなら1時間半。毎日数十本の往来便があり、東アジアのヒト・モノ・カネが活発に動いている太いルートだった。
しかし、香港情勢の悪化と中台関係の緊張、そして香港の民主化運動を支持する台湾の蔡英文政権の姿勢によって、香港・台湾関係はすっかり冷え込んでいる。さらに新型コロナウイルスによる往来の滞りもあって、両地の間には、新冷戦を象徴する目には見えない新たな「ベルリンの壁」が立ちはだかったようにすら見える。
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