英EU「ブレグジット合意」を仏メディアはどう伝えたか

ブレグジット合意で、英国を支えてきた金融街・シティ(写真)も五里霧中になる? (C)AFP=時事

 

「もみの木の下に歴史的合意」――。

 昨年12月25日付『パリジャン』国際面の見出しである。

 英国のEU(欧州連合)離脱(ブレグジット)まで1カ月に迫った12月。EUと英国の自由貿易協定(FTA)合意の期限だといわれていた日はとっくに過ぎていた。協定がなければ、いままで自由に取引されていた物品に様々な関税がかかり、いきなり1割2割と価格がアップする。また煩雑な税関検査で、国境で長く留め置かれる。

カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
広岡裕児(ひろおかゆうじ) 1954年、川崎市生まれ。大阪外国語大学フランス語科卒。パリ第三大学(ソルボンヌ・ヌーベル)留学後、フランス在住。フリージャーナリストおよびシンクタンクの一員として、パリ郊外の自治体プロジェクトをはじめ、さまざまな業務・研究報告・通訳・翻訳に携わる。代表作に『エコノミストには絶対分からないEU危機』(文藝春秋社)、『皇族』(中央公論新社)、『EU騒乱―テロと右傾化の次に来るもの―』(新潮選書)ほか。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top