進出図る中露vs.EU「ワクチン外交」攻防戦

執筆者:広岡裕児 2021年4月22日
エリア: アジア ヨーロッパ
新型コロナワクチンは外交の新たな「武器」になってしまったのか――
域内で対応を統一していたはずが、後手に回って中露製ワクチンの浸透を招いてしまったEU。だが生産力が上がれば逆に攻勢にも――。

 

 欧州連合(EU)では昨年12月27日、全加盟国一斉に鳴り物入りで新型コロナワクチンの接種が始まった。だが、1月に入って供給不足に陥った。英米によるワクチンの囲い込みと、生産の遅れが原因である。そのためEUは、域内で製造されるワクチンの輸出規制を行った。

 現在までオーストラリア向けの1回だけが輸出禁止になったが、その理由は、アストラゼネカ社がEUに約束の量を納入していないにもかかわらず、英国には優先して輸出していたからだ。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
広岡裕児 1954年、川崎市生まれ。大阪外国語大学フランス語科卒。パリ第三大学(ソルボンヌ・ヌーベル)留学後、フランス在住。フリージャーナリストおよびシンクタンクの一員として、パリ郊外の自治体プロジェクトをはじめ、さまざまな業務・研究報告・通訳・翻訳に携わる。代表作に『エコノミストには絶対分からないEU危機』(文藝春秋社)、『皇族』(中央公論新社)、『EU騒乱―テロと右傾化の次に来るもの―』(新潮選書)ほか。
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