
アジア諸国で活発に行われている「ファクトチェック」とはどのようなものか。(C)qvist / Shutterstock.com
ここ数年、アジアにおけるファクトチェック活動は非常に活況を呈している。米デューク大学のレポーターズラボは、2016年以降毎年ファクトチェックに従事している団体の世界的な統計を発表しており、それによると、アジア大陸における団体数は2016年の時点ではわずか23であったが、今月発表された最新の報告では89と、5年間で約4倍近くに 増えている。
この89という数字には、中央アジアの旧ソビエト連邦諸国や、中東のイランやトルコなども含まれる。報道現場で一般的に使われる「アジア地域」に限定するとその数は減るが、同時に、この統計で使われるファクトチェック団体の定義は国際的な指標である国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)の綱領に準じるため、そこから外れる団体も存在する。後述するが、実はアジア地域にはIFCN の定義には当てはまらずとも、ファクトチェックをしていると自認する団体が多数存在する。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン