30年にわたってモサドの諜報員として働き、その颯爽としたファッションから庁内では「モデル」というあだ名で呼ばれていたヨシ・コーヘンは在任中、ベンヤミン・ネタニヤフ前首相の右腕として外交や政治にも顔を出す存在になっていた。ネタニヤフはコーヘンを自分の後継者のひとりだと言って憚らず、コーヘンは退任後の政界入りも噂されていた。
しかしイスラエルの規定では、安全保障関連の要職にいた者が政界に進出するには、退職後3年間のクールダウン期間が必要になる。そのため、コーヘンの動向が注目されていた。
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