「ウクライナ後」に想定すべき新経済圏「中ロ・ユーラシア同盟」の不気味な潜在力(上)

執筆者:後藤康浩 2022年3月22日
エリア: アジア
ロシアから中国へのエネルギー供給は着実に拡大してきている(天然ガスパイプライン「シベリアの力」開通式典にビデオ出席した中国の習近平国家主席=ソチ、2019年12月2日)(C)EPA=時事 提供:SPUTNIK
ロシアのウクライナ侵攻は米中冷戦という歴史的文脈と切り離せない。中ロの安全保障面での潜在的な対立構図は残っても、経済連携は急速に深まって行く可能性が高いだろう。ここで誕生する新経済圏は、カザフスタンやイランあるいはインドなど、資源量と人口そして米国との政治的距離によって影響力を持つユーラシアの国々を取り込みながら拡大する可能性がある。(この記事の後半は、こちらのリンク先からお読みいただけます

 ウクライナ情勢はロシアの手詰まり感と国際的な包囲網が強まるなか、ロシアにとっての戦争終結の道筋とプーチン政権がどこに向かうのかが次の焦点になりつつある。大胆な予測をすれば、ロシアがウクライナ含む欧州正面から東に進路を変え、中国と連携を深める「ユーラシア同盟」が姿を現すだろう。

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執筆者プロフィール
後藤康浩(ごとうやすひろ) 亜細亜大学都市創造学部教授、元日本経済新聞論説委員・編集委員。 1958年福岡県生まれ。早稲田大政経学部卒、豪ボンド大MBA修了。1984年日経新聞入社。社会部、国際部、バーレーン支局、欧州総局(ロンドン)駐在、東京本社産業部、中国総局(北京)駐在などを経て、産業部編集委員、論説委員、アジア部長、編集委員などを歴任。2016年4月から現職。産業政策、モノづくり、アジア経済、資源エネルギー問題などを専門とし、大学で教鞭を執る傍ら、テレビ東京系列『未来世紀ジパング』などにも出演していた。現在も幅広いメディアで講演や執筆活動を行うほか、企業の社外取締役なども務めている。著書に『アジア都市の成長戦略』(2018年度「岡倉天心記念賞」受賞/慶應義塾大学出版会)、『ネクスト・アジア』(日本経済新聞出版)、『資源・食糧・エネルギーが変える世界』(日本経済新聞出版)、『アジア力』(日本経済新聞出版)、『強い工場』(日経BP)、『勝つ工場』(日本経済新聞出版)などがある。
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