インド「国民会議派」凋落で勢いづく「野党連合」構想

執筆者:緒方麻也 2022年4月7日
タグ: インド
エリア: アジア
AAP党首でデリーのチーフ・ミニスターであるアルビンド・ケジリワル氏(右)と、パンジャブ州首相に就任したバグワント・シン・マン氏(同党のツイッターより)
与党BJPがインド最大のウッタルプラデシュ州議会選で勝利し次期総選挙への弾みをつけた一方で、僅か2議席した獲得できなかった老舗野党・国民会議派は凋落が著しい。野党勢力図の変化は幻の大連合に発展するのか。

 

 2022年2~3月にかけて、インドでは北部ウッタルプラデシュ、西北部パンジャブなど5州で州議会選が行われた。

 このうち人口2億3000万人を擁するインド最大のウッタルプラデシュ州では、ナレンドラ・モディ首相率いる連邦与党・インド人民党(BJP)が大勝し、ヒンドゥー聖職者出身のヨギ・アディティヤナート州首相(チーフ・ミニスター、県知事に相当)の続投が決まった。被差別カーストのうち不可触民(ダリット)を除く「その他後進カースト(OBC)」やイスラム教徒を主な支持基盤とする野党・社会主義党(SP)は大きく議席を伸ばしたものの、政権交代には届かなかった。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
緒方麻也(おがたまや) ジャーナリスト。4年間のインド駐在を含め、20年にわたってインド・パキスタンや南アジアの政治・経済の最前線を取材、分析している。「新興国において、経済成長こそがより多くの人を幸福にできる」というのが信条。
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