英トラス新政権の船出――ジョンソンなきジョンソン路線か

執筆者:鶴岡路人 2022年9月7日
タグ: イギリス
エリア: ヨーロッパ
サッチャーの真似でもジョンソンの真似でもないトラス像を構築できるか[英首相就任前、笑顔を見せるトラス氏=9月5日](C)AFP=時事
YouGovの調査によれば「ジョンソン辞任は間違い」だとした保守党員は55%に上るという。最後まで前任者に忠実だったことがトラス新党首の勝因であり、その政策は概ね「ジョンソン路線」を引き継ぐものになるだろう。ただし、よくも悪くもジョンソン氏個人のキャラクターに依存してきたその路線を、当人抜きで維持するのは不可能に見える。

 ボリス・ジョンソン英首相の辞任表明にともなう英保守党党首選挙の党員による決選投票は、9月5日に結果が発表され、大方の予想どおりリズ・トラス外相が勝利した。翌9月  6日に首相に正式に就任した。投票結果は、トラス氏が8万1326票、対立候補のリシ・スナク前財務相が6万399票だった。トラスの得票率は約57%であり、各種の事前調査に比べると若干低かった

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カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
鶴岡路人 慶應義塾大学総合政策学部准教授。1975年東京生まれ。専門は現代欧州政治、国際安全保障など。慶應義塾大学法学部卒業後、同大学院法学研究科、米ジョージタウン大学を経て、英ロンドン大学キングス・カレッジで博士号取得(PhD in War Studies)。在ベルギー日本大使館専門調査員(NATO担当)、米ジャーマン・マーシャル基金(GMF)研究員、防衛省防衛研究所主任研究官、防衛省防衛政策局国際政策課部員、英王立防衛・安全保障研究所(RUSI)訪問研究員などを歴任。東京財団政策研究所主任研究員を兼務。著書に『EU離脱――イギリスとヨーロッパの地殻変動』(ちくま新書、2020年)など。
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