失業者2000万人を2年で解消:アメリカ経済「大退職時代」の「隠れた財産」

執筆者:吉崎達彦 2022年9月30日
タグ: アメリカ
エリア: 北米
インフレ抑制の覚悟を固めたFOMCのタカ派姿勢は市場の予想を大きく上回った[産業界代表との会合に出席するパウエルFRB議長=9月23日](C)EPA=時事
「景気よりもインフレ抑制」が鮮明になるアメリカには不安要素も少なくないが、2020年のコロナ禍によるマイナス成長を一機に取り戻した姿は奇跡的とすら言えそうだ。その過程で起きた労働市場の大規模リシャッフルが注目される。これによる生産性向上は、DXや脱炭素など、技術革新を必要とする長期的なテーマと取り組む「コロナ後、インフレ後、ロシア・ウクライナ戦争後」の世界経済で米国を一人勝ちさせる可能性がある。

 米中間選挙のシーズンを迎えている。あいかわらず面白いネタには事欠かないのだが、個人的にはいまひとつ気分が盛り上がらない。

 共和党は限りなく「トランプ私党」になっていて、“MAGA”(Make America Great Again)を叫ぶ熱狂的支持者たちに席巻されている。民主党は左右に分裂気味であり、穏健派であるジョー・バイデン大統領に対する左派の信頼が極めて低い。こんな両者が対決しているのだから、野球で言えば締まりのない乱打戦のようなものである。おそらくは「最終的にエラーが少なかった方が勝つ」のであろう。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
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執筆者プロフィール
吉崎達彦 双日総合研究所チーフエコノミスト。1960年(昭和35年)富山市生まれ。一橋大学社会学部卒業後、1984年日商岩井(現双日)に入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員、経済同友会調査役などを経て現職。新聞・経済誌・週刊誌等への執筆の他、「サンデープロジェクト」等TVでも活躍。また、自身のホームページ「溜池通信」では、アメリカを中心に世界の政治経済について鋭く分析したレポートを配信中。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『1985年』(新潮新書)など、共著に『ヤバい日本経済』(東洋経済新報社)がある。
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