Weekly北朝鮮『労働新聞』 (45)

2023年を「偉大な変革の年」と総括、2024年は5カ年計画の「決定的な年」(2023年12月24日~12月30日)

執筆者:礒﨑敦仁 2024年1月5日
タグ: 金正恩 北朝鮮
エリア: アジア
朝鮮労働党中央委員会第8期第9回全員会議の2日目、2024年は5カ年計画遂行の決定的な年だと述べた金正恩総書記(『労働新聞』HPより)
年末に開催された朝鮮労働党中央委員会の総会では、2023年を「名実ともに偉大な転換の年、偉大な変革の年」と規定した。前年の総括は、以前は元日の「新年の辞」で金正恩総書記が一方的に発表していたが、近年は幹部たちに「討議」や「協議」をさせるようになっている。『労働新聞』注目記事を毎週解読

 12月26日から30日にかけて開催された朝鮮労働党中央委員会第8期第9回全員会議(総会)拡大会議について連日報じられた。27日付は、初日の26日に金正恩(キム・ジョンウン)総書記による「2023年の党及び国家政策の執行状況についての報告」が行われ、同年は「国力引き上げにおいても国威発揚においても共和国の栄えある発展行路に大きな足跡を刻んだ、名実ともに偉大な転換の年、偉大な変革の年」と規定されたことを伝えた。

 会議2日目の27日には金正恩が「綱領的な結論」を発表し、2024年は「5カ年計画遂行の明白な実践的担保を確保すべき決定的な年」だとして、農村振興、農業問題を筆頭に各分野の課題が提示された。「対外経済事業を拡大発展させるための方向性」も明示されたという。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、共著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)など。
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