タイのタクシン首相(五三)は、衛星通信や携帯電話事業の成功で「アジアの通信王」の異名を取る実業家出身。自ら「政府のCEO(最高経営責任者)」を任じ、最近では「四期十六年はやれる」と豪語するほどだ。 しかし、大学生の長男、パントンタエ氏(二二)の扱いとなると、決して長けているとは言い難い。このほど長男のカンニング疑惑が大々的に報じられ、首相の表情は精彩を欠いている。オープンスクールの国立ラムカムヘン大学政治学部三年に在籍する長男が、定期試験にカンニングペーパーを持ち込んでいたことを地元メディアが一斉に報道しているのだ。

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