十戦十勝ほど怖ろしいものはない。一勝九敗だからこそ、ひとつの成功に深みがある……こう書くのは柳井正氏。日本のカジュアルウェアの歴史を一変させた「ユニクロ」の創業者は、初の著書『一勝九敗』で、その成功と失敗の本質を明快に説いている。――この本には、柳井さんの経営思想、仕事観、企業人としての原点や失敗談が非常に率直に描かれていますが、なぜ本という形でまとめられたのでしょうか。柳井 僕自身が本好きだからですね。本というのは想像力をかき立てるし、そこに対話がある。読んだ人が自分で考えるには本が一番いい。何より安くて、持ち運べます。講演やインターネットでは一過性になってしまいます。
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