民主党が政権を奪取して最も実現したかった事は何だったのだろうか。「脱官僚依存」「コンクリートから人へ」といった政権交代の原動力になったキャッチフレーズは早々に姿を消した。「高速道路無料化」「子ども手当」といったマニフェスト(政権公約)の柱も次々と腰折れしている。そして「政権担当中にはやらない」と明言してきたはずの「消費税増税」が最大の焦点になっている。 「政権交代に期待したのに何も変わらない」――。 参議院の予算委員会で、そんな厳しい声を野田佳彦首相にぶつけたのは野党議員ではなく、首相を支えるはずの民主党議員だった。「自民党の政治、政権交代後の民主党の政治、いったい何が違うのか」。そう問い質したのである。
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