石油政策の矛盾を放置してきたツケがインドネシアを襲っている。このままではエネルギー危機さえ誘発しかねない――。[ジャカルタ発]インドネシアは、アジア太平洋地域で中国に次ぐ産油国で、同地域唯一の石油輸出国機構(OPEC)加盟国だ。そのインドネシアが今年三、四月、原油の輸入量が輸出量を上回り、純輸入国に転じる“異常事態”に直面した。「我が国が原油の純輸入国になったというのに、インドネシアの閣僚がOPEC議長を務めている状況はいかがなものか。原油を増産出来る見通しがないのなら、OPECに加盟し続ける意味もない」

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