最高の社格を誇る伊勢神宮は、多くの人々を魅了してきた。江戸時代にはお蔭参りが流行り、日本各地から人が押し寄せた。
ドイツの建築家ブルーノ・タウト(1880-1938)は、ほとんど直線だけで造形された社殿(唯一神明造)そのものの美しさを絶賛し、著書『日本美の再発見』(岩波新書)の中で、「完成した形の故に全世界の賛美する日本の根原」と評している。
大自然に包み込まれた静謐な境内は、日本人の魂の拠り所とも考えられている。

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