マダム・プレジデントへの障害

執筆者:名越健郎 2006年5月号
エリア: 北米

 政権奪還に賭ける米民主党の本命、ヒラリー・クリントン上院議員の2008年に向けた動きが活発化している。イラクを電撃訪問したり、仇敵だった共和党有力者らと社会保障改革やビデオゲーム規制で結束するなど、大統領への野望は明らかだ。 米国で昨年話題になったテレビドラマ『最高司令官』は、米史上初の女性大統領を描き、「マダム・プレジデント」の待望論を高めた。共和党にもライス国務長官を担ぐ声が強く、才女の一騎討ちとなる可能性もある。 ヒラリー・ロッダム・クリントンのミドルネーム「ロッダム」は洗礼名でなく旧姓で、結婚の際、クリントン前大統領の母親が取り去るよう懇願したが、彼女は頑として応じなかったエピソードがある。ワシントンでは、「いつでも離婚し、ヒラリー・ロッダムで選挙に出馬する用意がある」といわれたものだ。ホワイトハウスへの道に立ちふさがるのは、よくも悪くも「不倫大統領」のレッテルを貼られた夫の存在だろう。

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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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