国際論壇レビュー
世界が注視する「イラク情勢」とアメリカの姿勢
今月は、イラク情勢が国際ニュースの焦点となった。米軍が撤退して2年半。中東全体を巻き込むイスラム教スンニー派(盟主はサウジアラビア)とシーア派(盟主はイラン)の巨大な対立構造の中で、イラクの大半がスンニー派テロ組織の手に落ちかけている。国際テロ活動の拠点となる新たな無法地帯がイラク・シリアをまたぐ一帯に生まれるのか。懸念が高まっている。
その一方で、1989年6月の天安門事件からちょうど4半世紀が過ぎた。民主化を求めた学生が一晩のうちにおそらく千人単位で圧殺されたあの事件を境に、大躍進を遂げた中国。この国とどう付き合うか。世界はあらためて立ち止まり、考えた。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン